イベント
2026.03.24
みなさまこんにちは、ハイライフモナコ事務局のセレアです。
前回は「アントワーヌ・アレノ・アソシエーション」ができた経緯と、その活動について書きましたが、今回はこのアソシエーションが2025年9月に開催した、かなり大きなイベントについて、参加したウィトックからのレポートです。
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みなさま、こんにちは。
夏が短いと言われるパリですが、9月19日は突然夏が戻ったかのような気候でした。
会場は4区にあるCaserne des Célestins(セレスタン兵舎)。ここはとても広く、中には騎兵施設が併設されています。日本のテレビでも見かけることがあると思いますが、パリでの重要な式典などで見る騎兵隊はここが拠点です。そのため、騎兵隊の方々がゲストをお出迎えしてくださいました。迫力がありますよね!

私は、今回は色留袖で参加。お隣は、モナコアルベール2世公財団のイベントマネージャーのローランスさんです。

ディナーは、アレノシェフだけのお料理ではなく、5人のシェフが、前菜2皿、メイン、デザート、別途ベジタリアンメニューとそれぞれを作るスタイルでした。ゲストの総数はなんと600名!
司会進行を務めたのは、フランスで若者に人気のコメディアン、Kev Adamsさん。ヤニック・アレノシェフとアントワーヌの母親のイザベルさん、それぞれのスピーチには泣いていらっしゃる方々も多くいらっしゃいました。オークションハウスのクリスティーズからJulien Vincent Bruniさんが参加され、オークションでディナーの幕開けです。
各料理は飲み物とペアリングされて提供されました。
一皿目(前菜1):シェフMallory GabsiによるLangoustine(手長海老)。
発酵させたベルガモットとヴェルヴェンヌの爽やかな柑橘系の香りと、新鮮な手長海老のプリプリな食感、そしてMoët & Chandonのシャンパーニュが見事にマッチ。
ベルギー出身のGabsiシェフは、まだ29歳という若さにも関わらずすでにパリに自身のレストランを構え、ミシュランも一つ星を獲得という将来が期待された若手シェフの1人です。

二皿目(前菜2):三つ星シェフ、Massimo BotturaによるTortellini comme à Modène(モデナ風トルテリーニ)。
36ヶ月熟成させたパルメザンチーズとブルゴーニュの黒トリュフの組み合わせ。お料理はとても美味しかったのですが、一緒に注がれた2010年のシャトーディケム(貴腐ワイン=甘口)は残念ながら合いませんでした。どうしてこの組み合わせにしたのか、疑問が残ります。。。ちなみにこのトルテリーニはモデナ(イタリアの都市)にある工場で若い自閉症の人たちが作ってくれているのだそうです。

三皿目(メイン):アレノシェフとGérard BarbinによるAiguillettes de bar。
あいにく、せっかくのメインのお料理の写真を撮り忘れてしまったのですが、細長くスライスしたスズキにケイパーとレモンで味をつけたトマトのシロップをかけたお料理でした。日本の白身魚に比べたら質はイマイチながら、味付けは美味しかったものの、ここでもなぜ2017年シャトーモントローズ(ボルドーの赤)を合わせたのかが疑問。「お魚料理には白ワイン」という常識を壊したかったのかもしれませんが、昔からそう合わせられているのには理由がある!と思わずにはいられない組み合わせでした。
Barbinシェフはアレノシェフのレストラン、Ledoyenのエグゼクティブシェフを勤めています。
四皿目(デザート):シェフYazid IchemrahenによるForêt noire et sa sauce griotte。
もとはシュヴァルツヴェルダー・キルシュトルテという、ドイツ南西部にある黒い森をイメージして作れた、サクランボ(サクランボのリキュールで煮たサクランボ)、チョコレート、生クリームを使用したケーキです。これはフランスではフォレ・ノワール(黒い森)と言い、結構メジャーなケーキの一つ。
タヒチのバニラを使用した生クリームを中に入れたブラウニー、その上からブラジルはマカエの62%チョコレートをかけ、サクランボのソースが添えてありました。ソースはイタリアのFabbri社が作るアマレーナを使用。見た目はフォレ・ノワールには見えない斬新で美味しいデザートでした。ちなみにアマレーナとはイタリアでもフランスでもジェラート屋さんに行くとアマレーナ味というものがあり、生クリームのコクと酸味のあるサクランボが人気の味です。

エンターテイメントは開場から合わせると複数いらっしゃいましたが、食後はアンドシーヌ(Indochine)の演奏。1981年に結成してから2000年代以降に再度人気が出たパリのバンドのようです。
大トリはミーカ(Mika)。モナコのイベントでもよく目にする彼が出てくると、会場は大盛り上がり。
ディナー中は前方のスクリーンに、交通事故で亡くなった方の名前と年齢が星のように流れていました。日本でも「亡くなったら星になる」という言い方を聞くことがありますが、今回のチャリティーイベントはこのように、交通事故で亡くなられた方々を思って「Dîner aux Étoiles(星空の下のディナー)」と名付けたのでしょうね。またその星と、料理を作ってくれたシェフが獲得しているミシュランの星、アントワーヌも生きていればミシュランの星付きシェフになれたという思いも込められているのかな?とも思いました。
こうやって改めてスクリーンに映し出されると、数字で見るよりもインパクトがあり、本当に多くの人が亡くなっているんだということが実感できて衝撃を受けました。フランスでは血中アルコール濃度が0.5g/Lまでなら問題ないという基準なのですが、これは体重50kgの人がビール500mlまたは日本酒を1合飲んでから運転してもOKという意味なのです。血中アルコール濃度は、その人の体重や飲んだアルコール度数にもよるので一概には言えないのですが、フランスでは男性ならワイン2杯、女性なら1杯まで問題無しという感覚が一般的なようです。
私もついつい夫の勧めで飲んでから運転してしまうことがあるので、いくら狭いモナコ内と言えど気をつけなければと改めて思いました。このガラディナーの後に運転して帰った人がいないことを願います。